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景気とスポーツの“意外な”関係? 景気回復が東京五輪における日本の活躍を左右?

※本原稿は、Business Journal2014年10月1日号に掲載されました。

日本を代表するプロテニスプレーヤー錦織圭選手が9月、全米オープンで日本人初の4大大会シングルス準優勝を成し遂げた。地上波で中継されなかったため独占放送をしていたWOWOWに申し込みが殺到、かつて錦織選手を指導していた松岡修造氏のオフィシャルサイトがサーバーダウンするなど、日本中を熱狂させた。

錦織選手の活躍で「にわかテニスファン」も急増したが、実際のテニス人口はどれくらいなのだろうか?

公益財団法人日本テニス協会によると、テニス人口の定義は「過去1年間に1回以上、硬式テニスを行った日本の10 歳以上の人口」とのこと。この定義で集計をした結果、日本のテニス人口は370万人ほどだという。10年前のテニス人口は420万人だったというので、この10年で実に50万人もテニス人口は減っていることになる。これはテニスだけの現象ではなく、スポーツ人口そのものが、少子化や娯楽の多様化の影響で減ってきている。

そこで、テニス人口を他のスポーツ人口と比較してみよう。日本で一番競技人口の多いスポーツは野球で、約810万人だ。次はサッカーの約640万人である。テニス人口をともに大きく上回っており、テニス人口が比較的少ないことがわかる。ちなみに日本の将棋人口は1200万人といわれ、スポーツよりも盤上の格闘技が最も人気があるようだ。

では、世界で最も競技人口の多いスポーツはなんだろう。サッカー、と思いきやバスケットボールなのだそうだ。国際スポーツ連盟に登録されている数字でみると、バスケは約4億5000万人で、サッカーは約2億5000万人とのこと。アメリカではサッカーよりもはるかにバスケの人気が高いので、アメリカの競技人口がバスケの競技人口を押し上げているのだと思われる。

では、テニスはどうだろうか。世界の硬式テニスの競技人口は1億人といわれ、日本の約27倍以上で、世界的にはテニスが人気スポーツであることがわかる。錦織選手の世界ランクは現在8位(9月現在)であるが、その地位は実に1億分の8という極めて狭き門で、錦織選手の偉業のすごさがうかがえる。

“地味に”成長続けるスポーツ市場

季節は秋である。秋といえばスポーツの秋。テニスに限らず、日本人は多様なスポーツを好む国民だ。そして実はスポーツ競技への参加欲求は景気に大きく左右されるといわれているが、現在の日本の景気はどうだろうか。インターネット調査会社マクロミル社が定点観測している「MACROMILL WEEKLY INDEX」のデータから、「消費予想」をみてみよう。

それによると、お盆後に大きく落ち込んだ個人消費量が、9月に入って回復してきている。日本におけるスポーツ用品の国内市場規模は1兆3000億円といわれ、景気が回復しつつあるこの2年間で、わずかながら成長を続けている。テニスに限らずスポーツを行うには用具の購入が必要であり、その消費も景気に連動している。今後の日本の景気動向が、スポーツ人口を増やすかどうかにもつながっているのだ。

2020年の東京オリンピックで日本人が活躍できるかどうか。それを占う上でも、日本の経済状況をウォッチしていくことが重要なのである。

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この記事を書いた人

思考力研究所所長、ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー、一般社団法人「日本経営コーチ協会」アドバイザー
著書:100の結果を引き寄せる1%アクション他多数

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