ゲルマニウム美容ローラーで「一財産」

 

40代くらいの人なら覚えているかもしれません。

歌手の淡谷のり子さんが「これいいわよ~」と顔に美容ローラーをコロコロさせたCMを。

ゲルマニウムで作られた美容ローラーは、飛ぶように売れ、なんと100億円を稼いだそうです。

その美容ローラーを発明したのが、稲積サナエさんという女性です。私は稲積さんに先日お会いして、その当時のことをいろいろとお聞きしました。

驚くような話の連続で、今日はその一部をご紹介します。

稲積さんは30代の頃に、エステサロンの経営を始めますが、なかなかうまくいかず、1,000万円の借金を抱えてしまったそうです。

家賃の滞納も続き、いつビルから追い出されるか分からないという状況へ追い込まれます。

その時、知人の紹介で、ある占い師に会ったそうです。

占い師は車いすで現れ、理由を聞くと「交通事故にあった」というのです。

稲積さんは「自分のことも予知できないのにどうして私のことが分かるの?」と疑問に思ったそうです。

しかし、占い師は稲積さんに出会うなり、「あなたは一財産築く!」と言い放ちます。

その言葉で稲積さんは全身に電流が走るように感じたそうです。

「私の潜在意識が、これだ!と反応しているようでした」(稲積さん)

占い師との出会いから、稲積さんは口癖のように「一財産、一財産」と言っていたそうです。

どん底にいるのに笑顔で陽気に「一財産~♪」と歌でも歌うように過ごしていたと。

すると間もなく、運命を変える出会いが訪れます。

 

占い師の「一財産」の言葉で運命が変わる

エステサロンの経営がうまくいかず、1,000万円の借金を抱えていた稲積サナエさん。

知人に勧められて会った占い師に、「あなたは一財産稼ぐ!」と言われたのをきっかけに、稲積さんの頭の中に「一財産」という言葉が離れなくなります。

何をしていても歌を歌うように「一財産」と言い続けていました。

そんなある日、サロンに業者がやってきます。業者が持ってきたのはゲルマニウムの粉でした。

業者の方が稲積さんの手にゲルマニウムの粉を振りかけると、稲積さんはビビッと鳥肌が立つような感覚を得たといいます。

「これだ!これに違いない!私はゲルマニウムで一財産を築くんだ!」

稲積さんは潜在意識の底からそう感じたそうです。いわゆる閃きです。その後、稲積さんはゲルマニウムを徹底的に研究し、ゲルマニウム美容ローラーのアイデアを生み出します。

美容ローラーを作るだけの資金がなかった稲積さんは、お金を使わずに美容ローラーを作る方法を考えます。

「当時は粉末のゲルマニウムしかありませんでしたから、円筒状に固めるには専門家にお願いしなくてはなりません。それを理学博士の先生にお願いすることにしました。

次は、円筒状に固めたゲルマニウムを持ち運びやすくしなくてはなりません。どうすれば良いかと考えていた時、閃いたのです。万年筆がいいのではないかと」(稲積さん)

稲積さんは万年筆メーカーに企画を持ち込みました。

当時、万年筆は利用者が少なくなり斜陽産業と呼ばれていました。

メーカーも危機感から新商品開発室という部署を作っていましたが打開策もない状況でした。

そこに稲積さんが全く新しい発想のアイデアを持ち込んだのです。

話はトントン拍子で進んでいきます。

もともと万年筆というのは手に負担がかからないようにデザインされています。

万年筆の軸をそのまま利用でき、金型も新しく作る必要もありませんでした。

稲積さんは初期投資ゼロで、商品開発ができたのです。

アイデアの着想から順調に開発は進み2,000本を製造しましたが、当初は全く売れなかったといいます。

どう売れば良いかも分からなかったそうですが、稲積氏は開き直り、「素晴らしいことが起こると信じよう」と思うようにしたといいます。

すると、次の奇跡が起きるのです。

 

100億円にブレイクしたきっかけ

1,000万円の借金を抱えた稲積サナエさんが、占い師から「あなたは一財産を築く」と言われて、それを信じた後に数々の幸運が重なり、ついにゲルマニウム美容ローラーを開発することに成功しました。

2,000個を製造したものの、どう売れば良いか皆目分かりません。

しかし、稲積さんは「なんとかなるだろう」と楽観的に考えていたそうです。

すると、友人から「淡谷のり子さんに会いませんか」と声をかけられます。

この幸運を稲積さんは逃さず、すぐに淡谷のり子さんに会いに行きます。

淡谷のり子さんは歌謡界の大御所。淡谷さんに美容ローラーを使ってもらえれば、影響力が期待できると考えたのです。

稲積さんは淡谷さんに会うなり美容ローラーをプレゼントし、「よかったら周りの方に宣伝してもらえませんか?」と大胆な提案をします。

さらに稲積さんはこう切り出します。

「私は今お金がありません。ギャラもお支払いできません。その代わり、この美容ローラーをギャラ代わりに無償提供させていいただきます」

在庫から多くのローラーを淡谷さんに渡すことで、それをギャラ代わりにしたのです。

なんとも賢く大胆な行動です。

こんな図々しい提案にも淡谷さんは「いいわよ~」と快く受けていただいたそうです。

なんでも言ってみるものです。

しばらくすると最大の奇跡が起きます。

桂三枝(当時)さんのテレビ番組に、淡谷のり子さんがゲスト出演した時、なんと淡谷さんが美容ローラーを持って現れたのです。

三枝さんが、「それ何ですか?」と聞くと、淡谷さんが「これいいわよ~」とローラーを顔の周りをコロコロ転がしたのです。

その瞬間から会社の電話が鳴り止まなくなり、ついにはパンクしたそうです。

この想定外のハプニングによって、ゲルマニウム美容ローラーは爆発的ヒットとなり、100億円を売り上げるモンスター商品となりました。

この稲積さんの物語から、あなたは何を学びますか?

1,000万円の借金から100億円を稼ぐ女性へと変貌させたのは何だったでしょうか?

私のセミナーや教材を学ばれた方はもうお分かりだと思いますが、これこそ【ビヨンド】です。

現状がどうであれ、現状の想像を超える事が起こることを期待し、それが何かが分からなくても一歩前に出て行動すること。その結果、想像を超えた現実が訪れるのです。

占い師が魔法をかけたのではなく、占い師の言葉を信じた心が奇跡を起こしたのです。

稲積さんはただ幸運を待っていただけではありません。

わずかなチャンスを見逃さず、それを確実にものにするために行動を起こしました。

そのわずかな差、1%の差が、無視できないほどの大きな差を生み出したのです。

それは、あなたにもできます。

あなたの人生を決定的に変えてしまう出来事は、何気ない日常に埋もれているかもしれません。

想像を超えた現実=「ビヨンド」が起こることを信じて、あなたも1%の行動を実践してください。

 

鈴木領一拝

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この記事の著者

鈴木領一(すずりょう)
鈴木領一(すずりょう)
思考力研究所所長、ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー、一般社団法人「日本経営コーチ協会」アドバイザー
著書:100の結果を引き寄せる1%アクション他多数
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